会話に入れない人へ。話すことが苦手な私がインタビューの仕事で学んだこと。

人との会話に入れないとか、話すのが苦手で、「やっぱり1人のほうが気楽・・・」なんて思ってしまうことはありますか?
わたしは、ありました。
でも、仕事を通じてある法則に気づいてからは、会話をするときのマインドが変わり、会話を楽しめるようになってきたんです。
それはどんな法則なのか?
これを知っておくと、今よりちょっと勇気が湧いて、自然と会話に入れるようになっちゃうかもしれませんよ☆
会話に入り、そこにいる人とおしゃべりを楽しむ。
それができるようになったのは、自分の仕事がきっかけでした。
わたしはいま、ライターの仕事をしています。
日々、いろいろな方にお会いして、インタビューをする機会があるんですね。
でもわたしは昔から、人の輪に加わり、みんなでおしゃべりすることが苦手でした。
すでに小学生のときから。
学校の休み時間、みんなが校庭でわいわいドッヂボールをしているのを、いつも教室の窓から眺めているような子どもでしたね。
そのわたしが、20年もインタビューの仕事を続けているのだから、自分でも驚きです。
とはいえ、いまだ、会話上手ではないです☆
でも心の持ちようは、だいぶ変わりましたね。
昔は、会話がうまくないことに強いコンプレックスを感じていて、いつも緊張していました。
取材が決まると下調べをして、どんな流れで質問をするか大まかに決めておくんですけど、インタビュー中も、カンペが気になっちゃう。
計画通りにいかないと焦る。
いつも心で汗をかきながら、インタビューする感じだったんです。
ですが、あるとき、ある著名なライターが、取材の仕方について書いた文章を読みました。
そこには、こんなことが書いてありました。
「取材では一切メモを取らず(録音のみにして)、ひたすら相手との会話に集中する」と。
会話が苦手だった私が、「相手に意識を向けることに集中」してみた感覚とは?
取材でメモを取らない。
そのことにも驚きましたが、わたしが思わずハッとしたのは、「相手に意識を向けることに集中したい」という部分でした。
もしかして、わたし。
人と話すとき、目の前にいる相手のことを、実はあんまり思いやっていなかったかも。
どちらかというと、「取りこぼしのないようにネタを集めなきゃ」って、自分の仕事のことを心配してた・・・。
一方、日々すばらしいインタビューをしている人は、「相手に意識を向けることに集中」している、という。
このことを知って、ちょっと光が見えた気がしたんです。
早速わたしも、取材中にメモを取ることをやめてみた。
カンペもやめました。
すると、そのやり方は予想以上に、わたしに合っていたんです。
メモを取らない分、常に相手の表情を見ながら話せるし、話を聴いているときに、「次の質問はなんだっけ?」と気が散ることもなくなりました。
リラックスして、相手との会話に集中できたのです。
(最近は、メモを取りながらでもだいじょうぶになりましたけどね)
計画通りにできなくてもヨシ。
もし話が脱線したら、脱線を楽しもう(笑)。
この相手とだったら、(約束した)1時間でどこまで話が深まるか?
自分自身に、そんなメッセージを送り続けました。
相手に意識をしっかり向けていると、その人の表情や間合いから、熱が入った瞬間というのがわかってきます。
原稿を書くときは、その温度感を大事にします。
取材の後、取材相手から、「今日は楽しかった。ありがとう」と言われることも増えました。
そんな経験を積み重ねながら、わたしはある法則にたどり着いたのです。
その法則とは・・・。
会話は「相手8割、自分2割」話すくらいがちょうどいい。
というものです。
どんな意味かといいますと。
先ほど、「相手に意識を向けることに集中する」という話をしましたよね。
これは、「相手の話を心で聴く」とも言えます。
自分のことをわかってもらうためではありません。
だから、相手が8割、自分が2割。
自分について語るのを最小限にして、相手がたくさんしゃべりたくなるような空気感をつくるのです。
わたしの場合は、相手を主役にし、自分は聴き役となることを「自分から」選ぶんですよ。
なぜなら・・・。
会話のなかで相手の魅力を見つけることが好きだからです。
話を聴いて聴いて、相手の魅力を見つけたら、「ほら、あなたってこんなに素敵ですよ☆」と真っ先に伝えたい。
そこに、わたしの喜びがあるのです。
これは、プライベートでも一緒です。
たとえばこの間、友だちと食事をしたときの話ですが・・・。
彼女は3ヶ月前に転職したばかり。
ところが、仕事が大変かつ合わなくて悩んでいる様子でした。
でも、話を聴いているうちに、彼女は仕事が嫌なんじゃなくて、むしろ仕事に対して愛情を持っているんだな、とわかってきました。
そのことを伝えたら、会話の内容がグチから前向きな内容になっていきました。
そして彼女は最後に、「○○ちゃんと会うと元気が出る!」と笑顔になって帰っていきました。
たぶん、わたしは、会話全体の2割くらいしか、声を発していなかったと思います(笑)。
でも、それでいいのです。
なぜなら。
聞き役のほうが、相手の魅力をどんどん発見できるから、です。
聞き役には、2パターンあります。
1つは、主体的に聞き役になること。
自分から相手に意識を向け続けるということです。
もうひとつは、受動的な聞き役。
たとえば、「この人、話、長いな〜」とか思っているときは、受動的、つまり、無理やり話を聞かされている状態です。
どちらも「聞く人」ですが、自分がどんな姿勢で相手と向き合うのかによって、見えるものはまったく違ってくるのです。
わたしはインタビューの仕事を通じて、それを実感しました。
もし、あなたが主体的な姿勢で聞き役となれば、相手のいいところをきっと見つけられると思うし、見つけたとき、あなたは自然と笑顔になるでしょう。
そして、笑顔になっているあなたを見て、相手も嬉しくなるのではないでしょうか?
完璧じゃないから、良いのだよ。
それに、たぶん、仕事でも日常会話でも、相手に対してキレキレのトークを求めている人って、あんまりいないと思うんですよね。
トークの上手さではなく、相手の誠実さとか、自分に意識を向けてくれているかどうか(自分のこと嫌いじゃないか)とか、多くの人は、他者のそんなことが気になってると思います。
わたしはこれまで、たくさんの人の話を聴いてきましたが、いわゆる口べたな人も少なくなかったです。
でも、そんなこと気にしたことはないですね。
相手が言葉に詰まったら、「ゆっくりでだいじょうぶです」と伝えて待ちます。
「上手く伝えられないんだけど」と言われたら、ちょっとずつ中身を確認していって、理解に努めます。
その人としか作れない会話空間を楽しみます。
すると、プライベートでは、自分が口べたであることについて、くよくよ悩まなくなりました。
「上手く」話そうとしなくても大丈夫なんだ、とわかったからです。
ただ、自分から相手に意識を向けてさえいれば。
だからあなたも、目の前にいる相手のことを、もっと信頼してみてください。
相手の顔を見て、丁寧に話してみてください。
そのひとの眼は、たぶん、とてもあたたかいはずです。
まとめ:会話に入れない、話すことが苦手な人へ。2つのポイントを実践して、会話を楽しもう。
いかがでしたか?
もし、あなたが人との会話に入れないことで悩んでいるなら、2つのポイントを意識してみると、何かが変わりはじめるんじゃないかなと思います。
では、2つのポイントをおさらいしますね。
- 会話の法則は、相手8割、自分2割。主体的に聞き役となって、相手のいいところを見つけよう。
- 話が上手かどうかなんて、相手は気にしてません。たとえ言葉がつっかえてしまっても、伝えようとするあなたのことを応援したいのです。人と話をするときは、相手を信頼しよう。
あなたの人生が、人のなかで豊かに彩られていきますように。
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